アスベスト分析に使う試料採取(成形板)の注意点

スレートやけい酸カルシウム板など、意図的に石綿を添加し製造が行われた成形板は、使用目的で施工部位の特定が可能になるのでアスベスト分析に使用する試料採取では、構造部材はフロア単位ごと、建築物内の設備機器に使用されている部材の場合は設備機器単位ごとに行えば良いでしょう。けい酸カルシウムは、ケイカル板とも呼ばれている代表的な建材、ケイ酸質原料・石灰質原料・補強用途繊維が主な原料です。現在はアスベストが使用されていませんが、従来補強用途繊維に石綿が使用されていたといいます。成形板の試料採取は、採取範囲から3か所を選んで1か所当たり100平方cmを目安に採取してそれを分析します。

ちなみに、3か所の会い主は成分のばらつきなどが考えられるためなどの理由があるわけですが、成形板は工場生産品になるので吹き付け材のようなばらつきはありませんが、使用されているアスベストの種類でセメントなどカルシウムにより含有率が変わることもあるので、3か所から採取するのが望ましいわけです。特に含有率を調べる定量分析では、サンプルの取得場所により割合が変わることがあるので注意が必要です。施工範囲内で、改修の有無に関する確認を行うことも重要で、改修が行われているとき、施工範囲内全体に石綿が含まれていないもので施工が行われているケースと部分的に行ったのか、これらの結果により含有の有無分析に大きな影響を与えます。そのため、部分的な改修が行われていることが明確なときには、既存部分と改修部分を個別のサンプルとした扱うことが大切です。

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