日本工業規格におけるアスベスト分析の種類

アスベスト分析は、2006年に従来の手法を日本工業規格で規格化が行われ、2014年になるとJISA1481は枝番1~3までの3つに分類されました。枝番1(1法)は、国際規格に準拠した分析手法で、実体顕微鏡と偏光分散顕微鏡を使ってアスベストの判定を行う手法です。建築物や工作物などから採取した試料サンプルを実体顕微鏡で観察を行い、石綿繊維を抜き取って偏光分散顕微鏡で判定を行います。枝番2(2法)は、従来の規格を前提に修正を行った手法です。

試料サンプルを紛体状にしたものを、X線回析装置を使って計測、石綿の回析角の有無について定性確認を行い位相差分散顕微鏡でアスベスト繊維の判定を行う分析方法です。枝番3(3法)は、X線回析装置で定量分析を行う方法です。なお、1法は、経験を持つ技術者により実体顕微鏡で試料サンプルの観察を行って、石綿繊維を見つけて偏光顕微鏡でアスベストの種類を判定する、2法はX線解析装置で石綿の有無および種類を調べてから、位相差分散顕微鏡で種類を特定するやり方になりますが、いずれも分散顕微鏡を使うといった共通点があります。1法は判定までの時間が短いこと、高価な装置を必要としないなどのメリットがありますが、判定は高度な熟練者が必要で、全て技術者の目で確認が行われるので熟練度により判定が変わることがあるなどのデメリットを持ちます。

2法は、X線装置と顕微鏡で分析を行うので、1法と比べると熟練者を必要としないメリットがありますが、判定までは時間を要すること、高価な設備が必要です。

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